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第13章「機械設備と大工業」第1節「機械設備の発展」の学習会

 8月9日、第13章「機械設備と大工業」に入り、第1節「機械設備の発展」を検討しました。
 
 第13章初めの段落にあるように、機械は労働者の労働を軽減させるためにあるのではありません。労働の生産力を増大し商品の価値を安くし、労働者の生活維持に必要な労働時間を短縮して相対的剰余価値を増大させるためのものです。
 発達した機械は、原動機、伝動機、道具機(作業機)という3つの構成部分から成っています。3つの構成部分のうち、原動機と伝動機はただ道具機に運動を伝えるためにあるだけで、道具機が労働対象に直接接触し、労働対象を合目的的に形態変化させる部分だから、道具機が機械の本質的契機、機械の原点なのです。道具機こそが18世紀産業革命の出発点となりました。
 道具機と単なる道具との相違は、道具を操作するのが人間の手ではなく、人間から独立した一つの機構であるという点にあります。すなわち、道具機とは「適当な運動が伝えられると、以前に労働者が類似の道具で行っていたのと同じ作業を、自分の道具で行う一つの機構」であり、本来の道具が人間の手足から切り離されて、一つの機構の一部分になったとき、道具は機械へと転化するわけです。
 前章でみたように、マニュファクチュアは人間をその諸器官とする一生産機構であり、労働者自身がマニュファクチュアの技術的基礎であるのです。したがって、道具は労働者のもつ個人的熟練に基づいて使用され、労働対象を合目的的に加工し変化させるのは、本質的に労働者の手に基づく巧みな労働であり、道具は事実上労働者の手の延長をなすものにすぎません。道具から機械への転化により、労働者の手の働きに代わって、労働対象に接触する作業機の部分がそれ独自に労働対象をつくりかえることになるのです。道具から機械への転化に、労働様式の変革が対応します。「手工業経営では、マニュファクチュアにおいてすらも、人間の運動が用具の運動を導くのであるが、機械制作業場では反対に、機械の運動が人間の運動を導くのである」(草稿集9)ということになります。「どのようにして、どのような労働手段をもってつくられるかが、経済的諸時代を区別する」と第5章にありましたが、道具と機械との区別は、マニュファクチュアと機械制大工業という2つの経済的時代を区別することになります。
 やがて、道具機の発達は、動力機や伝動機の発明や発達も促します。道具機が資本主義的生産を特徴づける産業革命の出発点とすれば、蒸気機関の発明は「最初の産業革命につぐ第二の革命」といわれています。こうして、強力な原動機と伝動機によって多数の道具機を動かす一つの生産有機体、巨大な生産力をもつ自動的な機械体系が生じます。さらに機械で機械をつくるようにもなり、大工業がもたらした生産様式の変革は運輸・交通機関の発展も促します。しかし、資本家的生産のもとで、機械の発展は剰余価値生産のための手段であり、そのため労働者階級がどのような影響を受けるかは、後の節でみていくことになるでしょう。
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横浜で月2回『資本論』学習会を開いています。

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